有酸素能力を高める
前回少しご紹介した「リディアードのランニング・バイブル」ですが、Amazonなどの書評をみると「わかりにくい!」「読みにくい!」というコメントが時々見られます・・・
これは文字が多く図がほぼなし、あと読み進めると気づくのですが目安となる「数字」がほとんどない。つまりしっかり文章を読み込まないとわかりにくいのです。でも逆にいえば本当に大切なこと、言いたいことは「数字」ではないということだと思います。
リディアード式のトレーニングの基本は
有酸素能力を高めるトレーニング
↓
速く走るための体とフォームを作るヒルトレーニング
↓
スピード養成、スタミナとスピードを協調させるトレーニング
これを約半年かけていくというもの。すぐ効果が出てちょっと先の大会で結果が出るというものではありません。
しかも最初の有酸素トレーニングは12週間続けることを推奨しています。そして有酸素能力を高め続く脚の強化や無酸素トレーニングに耐えうるスタミナをまずはしっかりつけるということ。それまで地味に地味に走ってスタミナつける・・・すでにここで挫折しそうな人もいそう(笑)
そしてその有酸素トレーニングはゆっくりのんびり距離踏んで脚を作る、というものではないのです。
「最高安定状態の70〜100%レベルで長く走ることが最も効率よい有酸素トレーニングである」
つまり楽ではなくでもキツくないギリギリ上限(LTペース)のペースでコツコツ走ること。リディアード氏ご本人が色々な距離を走ってみて1番効率が良かったのが週に160km走ることだったそうです。って4週で640km!LSDは強度が低すぎて意味がないとのこと(競技者を念頭に置いているのでこう書いていると思われます)
じゃいったいどのくらいのペースで走ればいいの?
それは自分の体感で決める。
リディアード式の根底にあるのは最初に数字を決め込んで走るのではなく、その時の体感で走ること。感覚としては「もう少し走れたかな、もう少しペース速くても行けたかな」という状態で終わること、だそうです。出し切ってヘロヘロというのは疲労を残すこと。オーバーペースであるということです。
これ、この先の無酸素トレーニングでも同じで、1000mを6本とか本数を決めたりタイムを決めてやらない、とあります。
もうあと1本もできない!というくらいになったら終わりなんだそう(笑)こっちは余力を残すんじゃないんですね。
普通の本だと目標サブ4(4時間以内)とかサブ3(3時間以内)とか目標タイム毎に細かくトレーニング内容が書かれていたりしますが、このタイムで走りたいからこの練習をする、のではなく、この練習をしてきたらこのタイムが出る、だそう。でもよく考えたらその方が理にかなっているなあと。スタート地点の力が人それぞれなのに勝手に目標タイムを決めて(実現可能かどうか検証せずに)同じ練習をするというのは、無理がある気もします。
そんなわけでとにかく気持ちよく速く、でもキツくないランを探る日々が始まりました。
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