2019川の道フットレース514キロ(~小諸)
最初のレスト両神荘(151.8km)についたのは5月1日朝7時12分。
お風呂に入れるのが朝9時までだったので、まずは入浴。温泉がとっても気持ちいい♪
お腹もペコペコだったのでしっかり食べ、そして仮眠。体育館の上の部分の仕切の奥に布団が並べてあって目覚ましをかけて寝る。
でも2時間くらいで目が覚めた。結局再スタートしたのは10時半くらいだったかなあ・・。
曇っていて湿度が高く暑くなりそうな感じ。そして夜は雨予報。この先群馬県との県境、長野県との県境と峠越えがあるので、ザックに替えて厚手のウィンブレやゴアを入れておく。またコンビニや食料を入手できる場所が極端に減るので、まとめて買って入れておかないと。
昨日一緒だったYさんは私より睡眠は必要なかったようで、おそらく先に出発したみたい。そんなわけでここから単独走。コンビニで食料・飲み物を買ってしばらく行ってまたまたアクシデントが!
ひょんなことからコンタクトの片目が取れてしまい行方不明に!!!頭の中は真っ白、でも冷静にレンズを探さないと・・。もし見つからなかったらリタイア必須。とても片目で走れるようなレースじゃない。が、ラッキーなことにすぐ足元にあって無傷!よかったあ。でもどこかで洗浄しないとはめることはできないし・・・しかしここは時々民家があるくらいの何もない県道。人気もしないしトイレとかそういうのもなさそうだし・・と思ったらノーチェックだったヤマザキストアを発見!コンビニから先は何もないと思っていたのに。営業間内でよかったー。
しかしそんなこんなで全く進んでいないのに1時間もロス・・・せっかく休んで戻った体力を無駄に消耗してしまった。
まあでも最悪な事態にならなかっただけよかったと思うことにしよう。過ぎたことは忘れる!
志賀坂峠への上りの手前で寝ているランナーを発見、ふと見たら知り合いだった。どうにも眠くて寝て行くとのこと。両神荘で寝られずに行く人は結構いる。志賀坂トンネルを超えると群馬県神流町。恐竜の町、神流だ。ゆるゆる下り町を抜けて行くとポツポツ雨が降ってきた。
えー、まだ午後3時くらい。予報よりずっと早い雨。しかもしばらくすると結構な降りになってきたので、早々にトレントフライヤーを着る。夕方になって気温も下がってきた。
雨に打たれて上野村を走っているとどんどん冷えてきて、唯一見つけた商店の軒先で雨宿りしつつもう1枚上着を追加して着ようと身支度をしていたら、なんとお店の中に3人のランナーを発見。しかも2人は知り合い(笑)。久しぶりに人間に会ったなー。
みんなお店にあるレインやカッパを買って山越えに備えていた。1人はお店でカップラーメンを作ってもらって食べていた。これは正解。
私は長野県への県境であるぶどう峠の入り口手前の川の駅で腹ごしらえにトイレ。ここでトイレに行っておかないと次のコンビニは40kmほど先になる。私設エイドは車が到着したところでまだ開設していなかった。
いよいよぶどう峠へ、「ぶどう」といってもくだものじゃない。「武道」なのだ。なぜひらがな表記なんだろうと思いつつ、長い長い上りにさしかかる。最初はまだ明るかったものの、途中で日が暮れ文字通り真っ暗に。前後に誰もいないし雨はずっと降り続いている。
夢グレの試走会、夜中に森さんとロボコンを歌ったことを思い出した(笑)。そうだ、動物が出るかも!と歌いながら歩いてみる。
足元を見ると雨で出てきたのかがまがえるが踏まれて死んでいる。MFでもこんな光景があったようだけど、ここまで大きくなったのに切ない、と思うと同時にこれはほかの動物の命をつなぐ食べ物にもなるのだと思う。埼玉でも小さなかたつむりがたくさん道を渡っていた。こんなことを考えながら進めるのも時間がたっぷりある旅だからかもしれない。
ふとガ-ドレールに「11」と書かれた札が立っているのを見つける。そういえば「18」が1番頂上に近いと聞いたっけ。これが「16」になった時もうすぐこの長い長い登りが終わるのだと心底からほっとした。ぶどう峠(207.8km)21時35分。唐突に「長野県」の看板が出てきた。
ここを少し下って行くとテントとたき火の灯りが見えた。思わず急いで走る。火の暖かさ、そしておいしい手作りのお惣菜やお菓子など、今までの疲れが吹っ飛ぶほどのありがたさ。聞けばもうずっと私設エイドを出してくださっている佐久の方で、他のランナーの動向もここで聞けた。たくさんいただいてしまったがそろそろ行かなくては。丁重にお礼を言ってさらに下って行く。
ここからが長い・・・北相木村を経て小海町まで20kmくらいあるか・・・ここから幻覚が始まった・・・
1人で走っているのにまわりにランナーがたくさんいる。ぶつかりそうになってペースダウンしても誰もいない。遠くにオレンジ色のテントが見える。中から灯りを持った人が出てくるけど誰があんなところにテントなんて張ってるのか・・・と思ったらそれは小海トンネルだった(笑)。灯りを持った人に見えたのは車(笑)。
小海大橋で右折してからも長い・・・コンビニが見えてこない・・・・その後の記憶があまりない。眠い、寒い、痛い。新潟のように屋根のあるバス停などないので、閉まっている会社の階段に座って寝てしまうが、寒くてすぐ目が覚める。膝が痛い。転んだところが日々悪化してきている。小諸に着いたら考えよう(何を?)でも小諸にいつ着くんだろう・・・とその時後ろから来たランナーに声をかけられた。
上野村の商店でカップラーメンを食べていたYさんだ(初日のYさんとは別人)。「小諸までひと頑張りしましょ!」と颯爽と抜いていった。それをきっかけに走れるようになってひた走る。夜も空けたので少し元気も出てくる。どうやら私はやっぱり夜間走が苦手で、夜になるとネガティブになり、太陽が出てくるとポジティブになるらしい。夜の弱い心で考えたことは捨てる。朝になったら忘れよう。
小諸のレストポイントは食事の提供がないので、少し前のコンビニで朝ごはんを買って行く。
小諸グランドキャッスルホテル(259.6km)5月2日7時23分着。さあ、食べてお風呂入って寝るぞー!!
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