雁坂峠越え秩父往還走142キロその2
続きです。
雁坂峠山頂から少し下ったところに雁坂小屋があり、そこがCP2になります。
まだトレイルの下りに脚が慣れていず、しかもすでにぐちゃぐちゃだったため小屋につく直前に思い切りすべり。
左ひざを木に思い切りぶつけてしまいました・・。
あわてて膝を確認したところ曲げても大丈夫だしとりあえず痛みもない感じ。
それにしても岩にぶつけていたら、そしてタイツでなかったら・・・と思うとぞっとします。
おそらく湿った土の斜面も、速いランナーのときはそう荒れていなかったんだと思います。
が、もう私が通るころにはぼこぼこ、ぐちゃぐちゃの状態でそれがえんえんと続くのでした。
雁坂小屋ではナース姿のスタッフが(笑)冗談飛ばしながら暖かいおかゆを作って待っていてくれました。
風もあって寒くなってきていたのでこのおかゆがおいしかったなあ・・・。ちょうどお昼時でしたしね。
この小屋のたくさんの食料は、前月にスタッフ・ランナーが荷揚げしてくれたもの。
本当にありがたいです、ごちそう様でした。
そしてここからが恐怖の下りです。
ロードの下りは大好物ですが(笑)トレイルのしかも荒れた斜面の下りなど、走ったこともありません(笑)。
峠を降りてからのロードの長さ(90キロ)を思うと、ここは走らず温存していきたかったのですが、後ろからランナーが続々と走って降りてきます!(マジ!?)
ってか、こんなに飛ばせるランナーがなんで私の後ろを走っているのかすんごく謎なんですが(笑)。
譲れる道はどんどん譲って数えきれない人数のランナーに抜かれました。
でもここでがんばっても苦手なところで無駄な体力を使うようなもの。もうゆっくりゆっくり進むしかありません。
でも何度もすべる、崖から片足落ちかける、根っこにひっかかってダイビングするように転ぶ・・・の繰り返し。
ザックのペットボトルは吹っ飛び、腰は打ち、ゼッケンはいつのまにかなくなり(笑)、ガーミンも転んだ拍子に止まってしまい、何キロ地点なのかもまったくわからなくなってしまいました。(でも時計は別にもう1つあったので時間は確認できました)
つるつるの丸太橋をよろよろ渡り、右側が崖なのに道が半分崩れていて草をつかみながらはうように進んだり、もはやトレランというよりサバイバルゲームな感じ。
ここで激しくふくらはぎを使ってしまいました・・・・仕方ないことですが。
とにかく滑落しなくてよかったです・・・・今思い出してもぞっとします。
とにかく長い長いくだりがようやく終わりかけ、国道の車の音や人の声か聞こえてほっとしたその時。
前の方から悲鳴が!!
「蜂だー!!蜂が大量にいるぞー!!」
しかし下りを走ってるランナーたちは急には止まれず皆蜂に襲われ・・・私も後頭部と首の2か所刺されました。
幸いにも国道出てしばらくするとエイドがあって、そこで応急処置をしてくれるというのでロードに出てから疾走!!
あんなにトレイルの下りが走れなかったのに笑っちゃうくらいロードだと走れます(笑)。
下って下ってCP3に到着。なんとポイズンリムーバーには行列ができています(笑)。
まずは毒を抜いてもらい、それからカレーでお腹を満たし、とにかくやっと雁坂峠が終わってほっとしました。
しかし全身刺されて横たわるランナーがいて、救急車がきていたようです。
もっとあとで迂回路にコース変更されたそうですが、皆とんだハプニングでした。
ここから先の長いロード、ずきずきする痛みとトレイルでの打撲を引きずったまま走ることになりました。
つづく。
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