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2013年7月 3日 (水)

サロマウルトラマラソンその3

80キロ手前のワッカまで本当に長かった・・・・ここが1番いやなところだと友達も言っていたけど本当にそうだとしみじみ思いながらゆっくり走る。
どのウルトラも65から70あたりが1番気持ち的にもきつい気がする。
秋田はえんえん続くアップダウンが終わった75キロあたりからの平地がすごくつらかったし、飛騨高山も60キロから80キロの周回が倒れそうなくらいの苦しさだった。
コース関係なくぷつっと切れる距離なのかもしれないなあ・・。

何キロか忘れちゃったけど、あの黄色い建物の私設エイドが見えたときはすごーくうれしかった。
冷たいタオルをもらって顔をふいて、プチトマトにきゅうり、冷凍ミニゼリーにブルベリー。おいしかったあ。
後半のエイドにはずっとスイカがあって、本当に助けられた。スイカや梨ってウルトラの時は砂漠の中のオアシスに見える(笑)。


ワッカの看板見てからもなかなかワッカに入らない・・・。だんだん呼吸の方は復活してきたけど、もう前半のように走る力が残ってなかった・・・体力を使い果たしてきた感じ。


やっとワッカに入る。入るとしばらくのぼりで、その後もゆるいアップダウンの連続だけど逆にそれがとても心地よく感じたなあ。
あまりにまっ平らだったので、この適度なアップダウン、土の道、木陰、すごくほっとする感じ。
しばらく行くと友達とすれ違う。ああいいなあ、もう出るのかあ。ワッカを出るとあと2キロなのでもうだいたいタイムが見えてくる。
別の友達はすごく疲れている感じ、脚は軽快に動いていたが顔が死んでた。まあ人のことは言えないけど(笑)。
前日見に来たワッカの風景が広がる・・・・1番急な坂をのぼると目の前に真っ青な海が広がる!!
ああ、来てよかった。
まだまだ残ってるけどそんな風に思えた瞬間。顔が思わずほころぶ。この調子だと遅くはなってしまったけど10時間30分くらいでゴールできるかな、そんな感じだった。

皆ワッカの折り返しは遠いと言うけど、それまでの単調な道を思うとこっちのほうが全然飽きなくて淡々と90キロまで来た・・・・・と、なんと、突然膝の痛みに襲われる。

それまでは呼吸が苦しくてほとんど脚に注意がいってなかったけど、今まで軽快に走れていたアップダウンが痛みで走れなくなってしまった・・・上っても痛い、くだりはもっと痛い。苦痛に顔をゆがめがならなんでこんなところで痛くなる!!と自分で自分に腹がたってくる。
あとたった6キロなのにこんなに時間がかかってる・・・・うめきながら走っていると他のランナーが心配して声をかけてくれたりした。
気持ちよかった不整地が痛くて痛くてとにかく早くワッカを出たい!その一心で最後の木陰は痛みで声をあげながらそれでも走った。


ワッカをようやく出て初めて時計を見たら、まずい、このままだと11時間オーバーしてしまうことに気づいた。
ああ、ここでこんなに時間がかかるなんて想定外だったなあ・・・ともう歩けなくなってもいいからもっとスピードを出す!と決めてびっこをひきながら走れるだけのスピードで走る!
あと1キロでもう一度時計を見る。キロ7しか出てない・・・・でもこのままなら間に合うぞ。痛くても声援に手を振って必死に走った。
初めてウルトラでゴール前に涙が出そうになった・・・・


やっとゴール。
もう友達も誰もいないと思っていたけど、待っていてくれた。顔を見たら泣くかと思ったけど、虚脱感で心がからっぽでそんな反応すらできなかった。
もう何年も前から走りたいと思っていたサロマだったのに、こんなレースでいいわけない。
でももう当分レースは出たくないと思うくらい疲れてたのも事実。北の果てまでやってきたのになあ・・・・

つづく

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